もし、あなたが就職活動中で求人情報を見ているなら、
「未経験者歓迎!パソコンスキル問いません!」
と書かれた求人広告を見たことがあるかもしれません。
このような求人を見ると、パソコン知識がなくても就職できそうですが、実際はどうなのでしょう?
就職や求人で求められるパソコンスキルについてまとめてみました。
スマホは使えるけど、パソコンが使えない?企業ではパソコンが必須
わたしは仕事でパソコンを使っているので、毎日パソコンに触れていますが、仕事でパソコンを使っていなかったとしたら、スマホやタブレットが当たり前のように手元にあるので、パソコンに触れることはほとんどなくなると思います。
実際、スマホは使えるけど、パソコンが使えない学生が増えていたり、スマホの普及でパソコンの出荷台数が減っていたりと社会問題として雑誌やメディアに取り上げられる様になってきました。
この問題をわかりやすく伝えているツイッターのつぶやきがあったので、ちょっと引用させてもらいます。
うちの課の新卒の子、パソコンが全く使えないらしく教えてやってくれと課長に言われた。
私「じゃあまずExcel開いて」
新「トン(画面上のエクセルのアイコンを指でタッチ)」
私「(な、ん…だと…?)」
新「あれ?開かない…長押しですか?(ぎゅー)」
私「ごめん、パソコンて知ってる?」引用元: うにの藻屑
パソコンを使ったことがない新人が、スマホと同じ感覚でパソコンの画面をタッチするというものです。
スマホが普及する前からパソコンを使っている人なら、
「最近の若者はパソコンも使えないのかw」
と、笑ってしまうと思います。
学校の授業でパソコンを使うこともありそうですが、パソコンよりも費用が安く、メンテナンスも簡単なタブレットを使うことが増えているそうで、スマホの普及とともにパソコン離れの一つの原因になっている様です。
まあ、インターネットを見たり、友達との連絡くらいならスマホがあれば困りません。
しかし、会社の仕事では注文書や契約書、営業報告などの書類作成、Eメールでの顧客とのやりとり、ホームページや宣伝広告、売上管理など、パソコンがない仕事になりません。
スマホの性能が上がれば、パソコンのような使い方もできるでしょうが、それはパソコンの変わりにスマホを使えるだけであって、結局は仕事をするにはエクセルやワードなどのパソコン知識が必要になります。
ただ、さっきのパソコン画面をタッチする新人の話は今は笑い話になってますが、タッチ操作ができるパソコンもあるので、数年後には画面をタッチしてパソコンを操作するのが当たり前になっているかも。
人気のある事務職の求人でありがちな会話
例えば、あなたが事務系の仕事をしたいと思って、求人情報誌や求人サイトを調べたとします。
でも、地域によっては、飲食店やコンビニ、販売などの接客業ばかりで事務やデスクワークの仕事は求人自体がないか、少ないことがあります。
それでも諦めずに、あなたは毎日、毎日、求人情報が更新されていないかを調べ、新しい求人の中からやっと希望する仕事を見つけることができました。
あなたはすぐにでも働きたいと思い、その会社に電話をします。
「求人募集に応募したいのですが、詳細について教えてください。」
「エクセルやワードを使ったデータ入力が主な仕事になります。エクセル、ワードは使えますか?」
「エクセル、ワードはほとんど使ったことがないです。」
「そうですか。では、パソコンは日頃から使ってますか?」
「ほとんどスマホを使っているので、パソコンはほとんど使いません。」
「パソコンは使えませんか?」
「はい。。。」
「エクセルの基礎知識がある方を応募条件としているので、申し訳ありませんが、今回は選考外となります。」
「・・・そうですか。わかりました。」
このように事務系の仕事の場合、応募人数が多いとパソコンスキルがないだけで選考すらしてもらえないことがあります。
実は、わたしも会社勤めで採用担当でなったときにこの会話をしたことがあります。
求人広告を出したら、たった一人の採用枠に20件以上の問い合わせがありました。
通常業務をしながらの面接なので、すべての応募者に会っていたら仕事ができないので、問い合わせがあったらパソコンスキルを確認するようにしてました。
ほとんどの仕事(特に事務系)はパソコンが使えるのが最低条件
パソコンを使う職種というと、Webデザイナーやプログラマー、データ入力などがすぐに思いつきますが、一般事務、営業、人事、コールセンターなどデスクワーク系の職種ではほとんどがパソコンが使って実務をしています。
逆にパソコンを使わない職種としては、ファミレス・レストランなどの飲食店、アパレルなどの販売・接客業や、工場などの軽作業、土木や建築などの肉体労働くらいです。
しかし、これらのパソコンを使わない職種でも、人やお店を任される管理職になれば、書類作成や営業・売上管理などでパソコンを使うことになります。
「パソコン未経験でも可」という求人もたまにありますが、採用が決まればパソコン操作を覚える必要がありますし、応募者の中にパソコンスキルのある人がいれば、教える手間が省けるので、会社としてはスキルのある人を積極的に採用します。
つまり、ほとんどの仕事ではパソコンができないと仕事になりません。
逆に言えば、これから就職をするときに、実務経験や特技がない場合には、パソコン知識やスキルがあることで就職を有利に進めることができます。
特に、求人での一次審査が書類選考担っている場合は、MOSなどのパソコン資格が履歴書に書いてあれば、パソコンを使えることをアピールすることができます。
「未経験者歓迎・パソコンスキル問いません」の本当の意味
このような求人広告の理由としては大きく分けて2つ考えられます。
・簡単なデータ入力だけなので、本当に経験もスキルも必要ない
・パソコンスキルや経験はあった方が良いけど、人物を重視したい
それぞれの場合で求められる人材について説明していきます。
簡単なデータ入力だけなので、本当に経験もスキルも必要ない
ワードやエクセルの知識がまったくなくても、短い説明だけで仕事をできるようになるデータ入力だとの簡単な仕事の求人になります。
このような仕事に応募するなら、パソコン知識を身に付けなくても採用される可能性があります。
ただ、それだけ簡単な仕事だと応募者も多くなるので、年齢や通勤時間などの条件が優先される場合もあります。
パソコンスキルや経験はあった方が良いけど、人物を重視したい
仕事をするのにパソコンスキルや経験が必要だけど、長く働いて欲しいので人物重視で採用したい場合です。
人物重視で採用を決める会社の場合、仕事をしながらパソコン操作などを覚えていくことになるので、パソコン知識がなくても会社に気に入られれば就職できる可能性が高くなります。
パソコン知識がなくても採用される可能性は高いですが、他にパソコンスキルもあり、人物としても優れている応募者がいた場合には、当然比較されるので、パソコンスキルがないことはマイナスポイントになります。
このように「未経験歓迎・パソコンスキル不問」の仕事はありますが、あなた以外に応募者がいた場合は、その応募者たちよりもあなたを選ぶメリットが会社側になければ採用されませんので、パソコンスキルはあった方が有利になるのは当然です。
仕事に必要なパソコン知識は短時間に習得できる?!
就職を有利にするにはパソコン知識があった方が良いですが、いったいどれくらいの知識が必要なのでしょうか?
実は、仕事や就職で最低限必要となるパソコン知識はこの5つだけです。
- パソコンの基礎知識
- メールの基礎知識
- ワードの基礎知識
- エクセルの基礎知識
- タッチタイピング(1分間で30文字程度の入力スピード)
これまでパソコンを使ったことがないと大変だと思うかもしれませんが、基礎知識が身に付けば良いので、本屋さんに売っている初心者向けのパソコン入門書を読む程度で習得できます。
事務系の仕事ではパワーポイントを使うこともあるかもしれませんが、ワードやエクセルが使えればすぐに覚えることができるので、優先順位は低いです。
他にもパソコンスキルはいろいろありますが、Webデザイナーなどの専門的な職種でない限り、これだけの基礎知識があれば仕事で困ることはありません。
最初に習得したいのはタッチタイピング
これらの中で一番最初に覚えてもらいたいのはタッチタイピングです。
なぜなら、タッチタイピングができると、インターネット検索でもメール作成でも、ワード、エクセルでもすべてに役にたつからです。
また、ワードやエクセルなどは、ほとんどテンプレートが決まっていて、使う機能が限定的なので、仕事をしながらでも覚えることができます。
しかし、タッチタイピングは教えてもらってもすぐにはできません。
どうしても練習時間が必要になります。
自転車に乗れない人に乗り方を教えても、すぐに乗れないのと同じです。
タッチタイピングは8時間程度で習得できるので、毎日1時間練習すれば、1週間程度で身につきます。
会社としては即戦力で働いてほしいので、就職する前からタッチタイピングができれば仕事がスムーズに進められます。
まとめ
パソコン初心者が仕事のためにパソコンを覚えようとすると難しく感じるかもしれません。
しかし、パソコン知識やタッチタイピングのスキルは初心者でも1ヶ月程度で身につけることができます。
あなたの希望する仕事に就職するために、毎日少しずつでも良いので学んでいきましょう。